催眠塾 第九話

籠絡 「ねえ、ママ。私も塾に行きたいんだけど、いいでしょ?」  塾に行きたいと言う気持ちをママに伝える事にした。こう言う事は早いほうが良い。 「……あなた、椿先生と何かあったの?急にそんな事を言い出すなんて」 「うぅん、

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女王の庭 第9章

第9章 迷宮の小鳥 (1/3) 1  ポスターの中から、エビちゃんがこっちを見つめている。顔をわずかに左に傾け、上目使い気味に大きな瞳を輝かせて、ニッコリ笑いかけてくる。  ふえー、かわいいっ。  里穂はうっとりと見つめ

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催眠塾 第八話

束縛の歌 「ねえ、すみれちゃん。今日家に行っても良い?」  なんだか今日はすみれちゃんと遊びたい気分。塾も無いしね。  すみれちゃんはクォーターでブロンドの髪の毛のお人形さんみたいな可愛い女の子。大人しい印象もあるし、そ

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催眠塾 第七話

画策をする者  ふぅ……。  俺はため息をついた。  面倒くさい。  俺は封筒から今月の授業料を取り出していちいち数えて記帳する。  確定申告しなければならないのだから仕方が無いのだが、はっきり言って面倒くさい。どうした

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ホームステイ

 夏。  これ以上ないほどにクソ熱い、夏。最高気温35℃、最低気温28℃の夏。  見知らぬ東京訛りの人が尋ねてきて、1週間ほど泊めて欲しいと頭を下げた。  迷惑代として、と差し出された3枚の諭吉先生。それに加えて家事や雑

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繋ぎ

「ば、ばかぁ!!」  何気ない日常。教室内に響き渡る声。 「な、なんで私があんたと一緒に買い物しなきゃなんないのよ」  こいつの名は朱音(あかね)。俗に言う幼馴染。 「だってさ、一人で買い物行っても面白くないじゃん。だか

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魔性の少女 第三章

第三章 ― 0 ―  家の雰囲気は、もはや元には戻れないと確信させられるほど、徹底的に変わってしまった。それは全て、舞ちゃんが来てからの事。舞ちゃんが行った事。舞ちゃんが・・・望んだ事。  いつも家族の誰か、または全員が

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DEOPET 第6話

6話・~得手に帆を揚げる~  0:10・・・龍正の部屋 -バンッ-  勢いよく扉が開けられ、優嘉が入ってきた。 「ほら、来たじゃないですか」 「ウソ。だって寝る前は・・・」 「こいつは勘が異常に鋭いんですよ」  そう言い

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DEOPET おまけ

おまけ・~優嘉、催眠への道!  ねえ・・・あの時のこと、覚えてる?  アタシとあなたが初めて出会ったとき・・・  あの日からアタシの人生は大きく変わったんだよ。  アタシはあなたが好き・・・世界で一番。  あなたもアタシ

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TEST 5th-day Vol.1

**********5th-day Vol.1********** 明智 祐実:警察組織レディースワット チーム6の若すぎるチーフ。直情的で上昇志向が強く、またほとんどのチームメートが彼女の先輩にあたり、チーム内では浮き

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DEOPET 第5話

5話・~浅い川も深く渡れ~  龍正は優嘉と麻衣、樹莉を連れて自分の部屋へと移った。 (りゅ~せ~の部屋・・・久しぶりの気がする・・・) 「龍正さん・・・まさか・・・」 「そのまさかだ。目には目を復讐には復讐を・・・」 「

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催眠塾 第六話

サンダーボルト  俺はいつものとおり、いつものように集団登校で学校に行く。  そして、今日もいつものように授業を受け、いつものような毎日を送るはずだったが、今日は違った。  俺は靴を脱いで上履きに履き替え、教室に向かうた

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DEOPET 第4話 Bad

4話・~バッドエンド編~  18:30・・・同場所  優嘉は裸のままソファに座っている。  対して飛騨は一度服を着なおしている。  優嘉のすぐ側に立って話しかける。 「聴こえるか優嘉?」 「うん・・・」 「俺の言う事は絶

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催眠塾 第五話

仔犬の歌  一体どうなっているの!?  塾に来て、エレベータに乗ってからの記憶が無い。  わかるのは今の状況だけ。ううん、それだってよくわかっていない。  今私は裸で、床に仰向けで寝転がっている。  頭と腰の部分に枕が置

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DEOPET 第4話

4話・~声涙、倶に下る~  龍正と麻衣は、タクシーに乗っていた・・・  相手の暗示を利用する事で予定より簡単に眠らせることができた。  そして助ける振りをして自宅へと運んでいた・・・  少し遡って18:00・・・  飛騨

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DEOPET 第3話

3話・~軽挙妄動~  龍正の自宅・・・  翌朝・・・決戦の幕開け・・・  しかし、龍正と麻衣は午後の行動に備えて寝ていた・・・  というのも、能力を使い続けるのは体力の消耗が激しいからだ・・・  前日の密着調査の体力消耗

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催眠塾 第四話

緋色の授業  ボクは、今日も蘭ちゃん、麻奈ちゃんと一緒に塾に来た。  エレベータのボタンの下のカバーを開け、地下の教室へ行くボタンを押した。 「麻奈ちゃん、塾にはもうなれた?」 「うん、アオちゃんとランちゃんが教えてくれ

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女王の庭 第8章

第8章 涙 1  大学教授でも、雑念に悩まされることはある。  最近、大嶋は、小野寺晴菜のことが気になって仕方がない。  ゼミの授業中や、自分の研究室に遊びに来ているとき、小野寺晴菜の整った顔やほっそりした身体に、どうし

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女王の庭 第7章

第7章 残り火 1  こういうのはどうだろう?  小野寺晴菜の法則――全ての男は小野寺晴菜に恋をしている。  だがこれは、桐野梓に訂正されてしまった。  小野寺晴菜の法則――男には2種類ある。小野寺晴菜に恋している男と、

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女王の庭 第6章

第6章 おもちゃ 1  ゼミの開始時刻の20分前に、倫子はゼミ教室に行った。  すでに「晴菜のお友達」は勢揃いしていた。  晴菜と今井弘充が、間違えて早く教室に来てしまうという心配はない。二人には、下期に使うテキストを買

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DEOPET 第2話

2話・~悦に入る~  ターゲットが奥まで入り、能力が届かない龍正・・・ (とりあえず狩野が受付に現れるまで慌てないでおこう・・・その間はそうだな・・・今まで得た狩野の情報の整理でもするか・・・)  狩野は現在27歳・・・

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DEOPET 第1話

1話・~図南の翼~  環状線のとある駅から少し歩いた高級マンション、その一室に、その組織は存在した・・・  恐らく誰もが惹かれるキャッチコピーとともに・・・ 「寝取り、復讐のご依頼はお任せ下さい」  通称「デオペット」・

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