1998/11/06 10/27の実験を終え、最初の段階は完璧でないと言えども成功ではある。よって、二人の身体的・精神的安全に配慮したうえで、追加の改造を行うことにした。 まずは、都を追加改造することにした。主な改善
もっと読む「ナノマシン」
意識及び無意識の状態での精神掌握能力について No.02
05.実験詳細 1998/09/12 まずは都に対して手術を行った。同日に帰宅後の都を睡眠剤と麻酔で眠らせ、人体改造の手術を行った。幸い、途中で緊急事態もなく成功。意識を回復させ、夕食を食べさせた。 1998/09/13
もっと読む意識及び無意識の状態での精神掌握能力について No.01
00. はじめに このレポートが誰かに見られるということは、恐らくこの実験の関係者である夢野都または内野家の者に知られているということだろう。勿論、片方だけがこっそり情報を持っておくという可能性は低いと思う。なので、二
もっと読むビールス・パニック 最終話
最終話 6月27日深夜。戒厳令下で封鎖中の練馬区春日町。 捜査用の立ち入り禁止テープを跨いで財団法人・樋口感染症予防センターに足を踏み入れた侵入者は、落ち着きのない足取りで、建物の窓から施設に忍び込んだ。 かつて樋
もっと読むビールス・パニック 第11話
第11話 ≪報告書 ヒグチ・ウイルスMC-A群について (その6)≫ XI.ヒグチ・ウイルスMC-A群生成、感染拡大の「犯人グループ」 2008年6月11日未明から同日夕刻にかけて、「リヴァイアサン」と名乗る組織の主要
もっと読むビールス・パニック 第10話
第10話 個人タクシーの運転手、久保良雄が手を上げている男の子を見つけて停車したのは、JR立川駅北口にある、カプセルホテルの前。早朝、まだ辺りが薄暗い時間帯のことだった。 「奥多摩の雲取山の方向に向かって、5,000円
もっと読むビールス・パニック 第9話
第9話 パンッ。 「あいてっ、・・・あ・・。」 北峰巡査長は、ブースで葉書に書き込みをしている途中で後頭部をはたかれた。 振り返ると、芹沢警部補が立っている。 「パニック情報の洪水で、忙殺されてるはずじゃないのか?
もっと読むビールス・パニック 第8話
第8話 八木原潤也は何かしようと中腰になりながらも、どう対応していいのかわからなくて、うろたえるばかりだった。 「真弓ちゃん、そんなに・・・、そんなに何度も出来ないよ。どうしちゃったの?」 真弓は裸のまま、絨毯の上で
もっと読むビールス・パニック 第7話
第7話 ≪報告書 ヒグチ・ウイルスMC-A群について (その4)≫ IX. ヒグチ・ウイルス生成者と目される人物について V章で記述した、樋口感染症予防センター所長、樋口耕蔵(医学博士)は、1941年10月21日に福岡
もっと読むビールス・パニック 第6話
第6話 「ハッ、ハッ、ハッ、」 四つん這いになった真弓が、舌を突き出して熱い息を吐く。 「お手。」 「ワフッ。」 ほとんど同時に、潤也の差し出した左手に、動物の前足のように丸めた右手を置く。 瑞々しい裸身を潤也の前
もっと読むビールス・パニック 第5話
第5話 グリコの広告のランナーのように、両手を高々と掲げて、部屋から出てきた大樹。 しかし彼はすぐに、リビングの重苦しい空気に気がついて、少し歓喜の気持ちを押し殺した。 「おう、どうしたんだよ。うわっ、今林エロッ!・
もっと読むビールス・パニック 第4話
第4話 柿本ミチルは焦っていた。 今日は婦長の須永が、用事があって大学病院を訪問しているとのこと、シフトのメンバーの中では、自分が最もベテラン看護婦なのだから、自分が目を光らせて、後輩たちのミスの芽を摘まなければいけ
もっと読むビールス・パニック 第3話
第3話 「はいー、支倉です。八木原君?」 寝ていたのだろうか? 真弓の、昼よりもさらにボンヤリした声を聞いて、潤也は不安に思った。 「あ、支倉。ゴメン、寝てた?」 「うんん、大丈夫―。あ、でも、ちょっと寝そうだったか
もっと読むビールス・パニック 第2話
第2話 報告書 ヒグチ・ウイルスMC-A群について (その2) VI.「急性過剰依存」という症状についての仮説 一般的な流感ウイルスに対しても、脳が発熱による抵抗を行う場合には感染者が意識の混濁、全身倦怠感といった症状
もっと読むビールス・パニック 第1話
第1話 報告書 ヒグチ・ウイルスMC-A群について (その1) 以下に、2008年6月18日に日本で最初に感染が公式確認されたヒグチ・ウイルスの諸群(通称「ドジッ娘ビールス」)、およびそこから世界各地に波及し、現在も進
もっと読む傀儡の舞 2-1
第二章 蔵本双葉 (1) 自然が残る郊外の広い敷地に、長い伝統を誇るその学校はあった。私立緑心学園。 美人が多いと評判の学校だった。ここの制服に憧れ、受験する者は後を絶たない。 この女子校は、新体操に力を入れて
もっと読む傀儡の舞 1-4
(31) アップテンポの曲が、フロアの上に響いていた。音楽に合わせて、女子部員の体が躍動する。一瞬一瞬で描かれては消えていく、花火にも似た刹那的な美しさが、そこにあった。 レオタードに身を包んだ五人の女の子達の一糸乱れ
もっと読む傀儡の舞 1-3
(21) 夕方ホームルームが終わると、鈴菜はすぐに教室を出ようとする。 「鈴菜ぁ、今日もリハビリか?」 まだ部活が始まるまで、少し時間があった。早夜子は自分の席に座ったまま、クラスメイトと雑談していた。そのまま首を伸
もっと読む幼馴染の終わり
新着情報 1 件を表示します 世界№ 1725 熊本県 有葉市 須天満町 世界内時間 2002年6月24日 「変わらないね」 そう言って笑う彼女の顔が、少しだけ得意気に見えた。きっと僕自身よりもずっと、昔の僕を知
もっと読む傀儡の舞 1-2
(11) 鈴菜はそっと自分の体を抱きしめた。伝わってくる感触に、何の違和感もない。 そろそろ消燈の時間だった。白いチェック柄のパジャマ姿のまま、自室のベッドに腰掛けていた。どうしても、休む気になれなかった。 朝にな
もっと読む傀儡の舞 1-1
プロローグ 座席の前の液晶パネルが、飛行機の現在位置を知らせてくる。まだアラスカ辺りだ。日本に到着するまで、まだまだ時間がありそうだ。こんな時は眠るに限るのだが、どうしても眠れない。四年ぶりの帰国に、どうも俺の神経は昂
もっと読むノノちゃんの日記
本文章は 観測記録『世界№1132。クシュウ王国、王都クマト』 (世界内時間2005年6月18~19日の記録) ミッションログ『ラヴリィ・ノノ作戦』 ラヴリィ・ノノ作戦遂行者の証言 を元に作成されている。より正
もっと読む藤崎ハイツ302
新着情報 1 件を表示します 世界№ 1433 藤崎ハイツ302号室 世界内時間 2005年6月12日 ピンポーン。 ガチャ… 「また来たの?飽きずによく来ることね」 「ほらっ、早く入ってよ。私、暇じゃないんだからね
もっと読む館の中の男と女
新着情報 1 件を表示します。 世界№ 1132 クシュウ王国 王都クマト 世界内時間 2005年6月 私が初めてご主人様、キミヒロ様とお会いしたのは、確か私が8つの時だったと思います。でも、誰も誕生日を祝うひとなどい
もっと読むある国の話
新着情報 1 件を表示します。 エラー 一部情報が欠損。 世界№ 不明 世界内時間 不明 清浄な国 「まったく。何だ、あの旅人は」 知らず男の口から怒りの声がもれた。丸いテーブルに置かれたコーヒーをすする。この
もっと読む恵の先生
「お久しぶりです。春野先輩」 その女の子は喫茶店に入ってくると、目当ての人物を見つけるなり駆け寄ってそう言った。 「恵(めぐみ)さんも元気そうね」 「それだけが取り柄ですから」 恵と呼ばれたその女性は、可愛らしく舌を
もっと読む十億分の一 ~ Puppet ~
~ Puppet ~ 「あっ……くぅん……」 日曜日、誰もいないはずの教室からくぐもった声が聞こえる。 ぼくは、廊下からその声を聞いている。 今回もプログラムは完璧のようだ。 (そろそろ、かな?) がらっ。 ぼ
もっと読む十億分の一 ~ Queen Bee ~
~ Queen Bee ~ ……うっとおしい。 うっとおしいだけで何の役にも立たない弟。だが、ようやくお前の存在する理由ができた。 お前の役目はさながら働き蜂のように俺のために獲物を運び、何かがあれば戦い、スケープ
もっと読む十億分の一 ~ Hunter ~
~ Hunter ~ (プログラミングが面倒くさいなぁ……この場合はこう分岐して、と……) ぼくはプログラミングを一時中断してパソコンに繋がれたビンに入っている透明な液体を見つめた。 これはただの水ではない。人の脳に
もっと読むイルス物語 1章 (3)
- 3 - 確かに戦闘は終結した。 でも、こんな終結の仕方を望んだものがいたかどうかはなはだ疑わしい。 その日のことを人生の中における最大の汚点として、永久に記憶の中から抹消してしまいたい。 たぶんこの戦闘に参加
もっと読むイルス物語 1章 出会い(1)(2)
1章 出会い(あるいは腐れ縁の始まり) - 1 - セネガルド大陸中西部。 そこにハーン神聖王国はあった。 太陽神レゼをまつる国である。 この国の王は神官王と呼ばれ、政治と宗教が密接に関わっている国である。
もっと読むイルス物語 序章 女神隷従?
序章 女神隷従? まったく一点の曇りのない空にむけてまるで雲の変わりに、とでもいうように真っ白な斜面が続いている。 つもった雪はそれほど深くはなく所々岩が顔をだしていたし、点々と生えている木々の様子からも見てとれた
もっと読む囚われるモノ
1.結論として用意される舞台 「んっ・・む・・・ん」 暗い、光の射さない部屋の中で彼女達はあえいでいる。 卑わいな声を上げながら、彼女達は男達の体を求めている。 日の光の中では、そして貴方の目の前に出れば、彼女達は
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