―第四話 孤狐魔術師フォックステイル― [0] ――「お母さんが待っている家に帰りたい」 そんな当たり前で小さな願いも、私の声は届かなかった。 ドウロをヒロクシヨウ トチをフヤシテ、イエをモチタイ シンキカイタク
もっと読む「超能力」
被験者No.14の逃亡 (3)
(3) 布団の上で、俺の愛しい娘が、裸になって俺を見上げている。 「……寝ようか、みなみ。父娘が一緒に寝るときは、男と女になって愛し合う。それが“常識”だよな?」 「うん…常識だよ、そんなこと…」 「俺はお前を愛してる
もっと読む被験者No.14の逃亡 (2)
(2) 一度、管理人室に戻って、みなみに電話してみようか。 自分のしようとしていることを考えると、ガラにもなくブルってしまう。これ以上血圧を上げたらマズイんだけどな、本当に。 だが、興奮する。俺んところに、こんな奇
もっと読むグノーグレイヴ2 第三.五話
―第三.五話 握出紋の消失― [0] 新世界、トラディスカンティア。元々生まれることのなかった、改ざん後の世界。 千村拓也。グノーグレイヴで手に入れた力、『ただの線を描く画家―レプリカント・ツア・コンダクター―』によ
もっと読む被験者No.14の逃亡 (1)
(1) 「じゃあ次は、舌の検査をします。ベロを、えーって出してください」 「はい…えー」 「いいですね。すごくきれいです。そのままにしててください。僕の舌で確認しますから」 「んっ…えぅ、んっ…んっ…」 「んっ…はぁ、す
もっと読むグノーグレイヴ2 第三話 後編
―制裁戦士ジャッジメンテス 後半― ・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ 「えっ……」 勝敗は決した。握出を裁くための多数決。手を挙げたのは少数しかいなかった。つまり、無罪になった。 「ど、どうして?」 ジ
もっと読むグノーグレイヴ2 第三話 前編
―制裁戦士ジャッジメンテス 前半― [0] 雲息があやしくなってきた。これから一雨降るかもしれない。 新世界に到達してから天気が曇り空になることは初めてだった。黒い雲に重なるように、採魂の女神が拓也のもとに降下する。
もっと読むスモールワールド 後編
後編 ある日、目が覚めたらニュースでお兄様が死んでいた。それからどうしていいのか、僕には全然わからなかった。 父さんと母さんは、お兄様が家を出て行ったときから精神病院に入院して面会もできない状態だし、相談できそうな親
もっと読むグノーグレイヴ2 第二話
―第二話 追撃剣士ポリスリオン― [0] ボス、千村拓也の元に舞い降りた採魂の女神―ブリュンヒルド―が報告する。純白の翼に鎧を纏った女神だけが太陽に照らされる。 「報告します、彼の存在を確認しました」 「どこだ?」 「
もっと読むスモールワールド 前編
前編 ある日、俺は目が覚めたら自分が超能力を使えることに気づいた。どうやら俺は、他人を自分の思いどおりに操ることができるらしい。 こんな力を手に入れたからには、することは決まっている。いろんな女とセックスだ。 「
もっと読むグノーグレイヴ2 第一話
―第一話 救済天使ヒルキュア― [0] 「報告します、依然として対象者の行方は不明。もうしばらく時間がかかるかと思います」 捜索から帰ってきたブリュンヒルドがボスに報告を終える。雲ひとつない青空の下、神保市を望める神保
もっと読むトラジコメディ なか
なか 「なに目を瞑っておるのじゃ。ほれ、ちゃんと妾を見ぬか」 「はぁ……」 折角目を瞑って現状を否認しようとしているのに、耳から入ってくる鈴の鳴るような声がそれを許さない。 仕方が無いので、恭太は再び目を開けてみた。
もっと読む形而上の散歩者テルマ 後編
-2- 俺は負け犬にふさわしく、家に帰ってネネさんの抱き枕に抱きついて泣いていた。 負けた。ものすごい負けた。 しかも学校で吐いた。ゲロンゲロンに吐いてしまった。 小学生のとき、授業中にお漏らししたことあるから、
もっと読む形而上の散歩者テルマ 前編
俺、倉島修吾。 なんか朝っぱらから渡辺が彼氏とイチャイチャしててムカついたから、AKB研究生になりきって2700フォローされてたついったーにチンコばらして通報されたなう。 ま、そんなことはどうでもいいんだけ
もっと読む危ないやつら 第二話
第二話 俺たちがガキの頃大流行した超能力番組。 の名も『○○と××のゴールデン脳開発委員会』。 『脳開発委員会』の読み方は脳=ブレインに後半の委員を掛けてブレイイン。略してゴルブレ。 この番組がはやった要因といいか
もっと読む危ないやつら 第一話
第一話 この都市一番のお嬢様学校の西棟の4階、放課後の活動も終わり学生はみな帰宅をする時間。 夕暮れ時の生徒会室には3人の人影があった。 「それじゃ、気をつけてね」 扉の少女に向けて手を振っているのはこの学校、神保
もっと読む魔法的な何か少女☆コマキ 最終話
天翔コマキ、2億14才。妹スレイブです。 妹スレイブの朝は早いです。 なぜなら妹にはお兄ちゃんよりも先に起きて、こっそりお兄ちゃんの部屋に侵入し、お兄ちゃんのベッドに潜り込んで「ん~、むにゃむにゃ、お兄ちゃ~ん…」
もっと読む魔法的な何か少女☆コマキ 第1話
天翔コマキ、2億14才。 法的に性的な事柄につきましても、なんの問題もない年頃です。 じつはコマキ、ちょっぴり魔法っぽい世界からやってきた、魔法的な何かの力を使う魔法的な何か少女なんです。 今は優しい両親とお兄ち
もっと読むトラジコメディ うえ
うえ 所々汚れで濁った窓からは西日が差し込み、築三十年はあろうかという教室内を例外なく赤く染め上げている。黒板の横、授業の妨げにならないようにひっそりと書かれた文字は、明日から定期テストに入ることを密やかに主張している
もっと読む亜種王 第5話
第5話 * 俺の上で嬌声を上げるウィルネを、突き上げる。 「あぁッ! 愛しています、アシュオウ様! 私の体は、アシュオウ様のモノです! この髪の毛の、ひとすじまで、全て、アシュオウ様のオナホです! どうぞ、私の体を、ア
もっと読む亜種王 第4話
第4話 * ガキの頃から、自分は底辺の人間だという自覚はあった。 腹を空かせて泣いていた記憶しかない。他人より多くを食べるために、誰もが必死だった。兄弟すら信用できなかった。いつも汚い顔で食い物を探していた。 精霊
もっと読む亜種王 第3話
第3話 * 夜の森。深く誰も踏み込まないような奥地で、わずかな灯りに、ウィルネが立像のように佇んでいる。 鬱蒼とした森の中、俺の欲望に絡め取られた妖精だ。その神々しいまでの姿に目を十分に楽しませてから、俺はボイスコン
もっと読む亜種王 第2話
第2話 * 地上に出てみれば、まだ夜も明けてなかった。 PCを通じて、何千年も旅をしてきたような感覚が俺を戸惑わせる。 だが、世界は何一つ変わっていない。 大きく息を吸う。 何度もバイオテクノロジーに汚され、洗
もっと読む亜種王 第1話
第1話 * 最初、悪食の神がいた。 神は地上を食べ尽くし、身動きできぬ巨体となった。 それでも満足できぬ神は、人間を作って食べ物を集めさせた。 しかし人間は神の命令に背き、自分勝手に暮らし始めた。 次に神は、精霊を作って
もっと読む天使と悪魔 第一話
第01話 「・・・・なぜだ」 口をついて出る言葉。自分の耳に届いた声に思わず周囲を確認した。 誰もいない。 その事実を確認して、ふうと安堵の息を漏らす。 「こんなん聞かれたらまた何か言われるもんな」 「なにが?」
もっと読むモラトリアム的小遊戯 第二話
『VS.Programmer』上 ―――――――――――――――――――― 0.『MNOLOGUE―Poor Girl, Nothing Came to Her.』 待てば海路の日和あり、という言葉がある。 焦らずに
もっと読むモラトリアム的小遊戯 第一話
『VS.Printer』 ―――――――――――――――――――― 0.『PREFACE―Monologue by one Moratorium』 これから話すのは、俺の物語だ。 初架、創(はつか、はじめ)。 俺の
もっと読む僕とフリルと校庭で 後編
後編 「はわわわ。まさか本当にやるとは思わなかったです~」 フリルは鉄棒の上で、耳をふさいでガタガタ震えていた。 「ちょ、今さらそれはないって!」 「ありえないのです。ここはなんてバイオレンスなシティなのです。フリルは
もっと読む僕とフリルと校庭で 前編
前編 僕たちが出会ったのは放課後の校庭だった。 「くるくるー」 僕の卒業した小学校には、校舎の北側に第2グラウンドの敷地が残っていた。 児童が減って使われなくなってから10年以上経っているそうで、しかも、学校予算も
もっと読む大家さん 第1話
私の仕事はアパート管理。 そう、いわゆる大家さんです。 30才過ぎて早5年…。 世間一般的には一番働き盛りのこの歳に、親の遺産だけで呑気に暮らしております。 両親には、昨年このアパートだけを一人息子の僕に残して
もっと読む心のカタチ 第二話
第二話 「詩桜里(1)」 俺の『力』は相当強い。 ほとんど無制限に、相手の感情、記憶、思考――そういったものをひっくるめて俺は『心のカタチ』と呼んでいるが――を読み取り、さらにそれを作りかえることもできる。 しかし
もっと読む心のカタチ 第一話
第一話 「俺」 「……!」 「……が……だからっ!」 (……てよ!) 「だから……と……んで……っ!!」 (やめてよ!) 「だから……さんと…死んで……だいっ!!」 「やめろっ!!!」 ……部屋の明るさに目が慣れるのに
もっと読むNight of Double Mirror 終話
終話 終わる日々と続く日々 「いい、祥? あなたはただでさえ浮いているんだから、まずは無償奉仕で社会に溶け込む事から始めなさい」 私の声は、背後に向けられている。そこには声が向けられる人物が居て然るべきなのだが、周囲
もっと読むNight of Double Mirror 第五話
第五話 合わせ鏡の夜 チキ、チキとシャーペンを鳴らす。いや、鳴っていると言った方が正しいか。 教壇では教師が授業を進めているが、まったく耳に入ってこない。朝の遭遇だけが、頭の中を支配していた。 『昔、そこの悪魔
もっと読むNight of Double Mirror Border liner
Border liner 何時も通りに、始業に間に合うように家を出る。 ギリギリにならない程度に到着できれば、あとは歩く速度を調整してやるだけでチャイムが鳴る前に教室に入る事が出来る。 最初こそアイも文句を漏らして
もっと読むNight of Double Mirror 第四話
第四話 宙を舞う絆 ここにいる理由が欲しかった。 それも、誰かから貰うわけじゃなく、自分で掴み取らなくちゃいけない。 誰かを守って、誰かから必要とされて。 でも、何時か疑問に思ってしまうんだ。自分がここに『いる』
もっと読むNight of Double Mirror 第三話
第三話 壊れた人形 人形を見つめていると涙が落ちる。 理由はよくわからない。その在り方がどこか自分によく似ているからだろうか。 人形は、誰かから望まれなければそこには居られない。でも、人形は考える事も感じる事もでき
もっと読むNight of Double Mirror 第二話
第二話 偽神の契約 暗い湖の畔に、人が立っている。 自分はその後ろに立って、その後姿をぼんやりと見つめている。 その姿を……どこかで、見た事がある気がした。 辺りは静寂。光もない。そんな真っ暗な空間に、その人は独
もっと読むNight of Double Mirror 第一話
第一話 天より堕ちる者 がたん、と音を立てて屋上のドアが閉まった。 教室の喧騒は肌に合わない。一人よりも二人。そう言う人間が多いが、自分はどちらかと言えば独りの方が気が楽だった。 昼休みになると、決まってここにやっ
もっと読む何気ない日常が 第三話
第三話「変えられたのは誰のせいなのか」 「それで、具体的にどういうことをするんだ?」 二人で服を着替え終わって掃除もした後、俺は屶に尋ねてみた。 「あ、そっか。そうだよね。これからは薄も人事じゃなくなるもんね」 (だっ
もっと読むうらぷら 第5話
第5話 「ぁぁ・・・・・」 ビクン、ビクンと朱美の体が時折震える。 その貌は快楽にとろけ、様々な体液が全身にまみれている。 『朱美』 「ふぁぃ・・・・」 指輪から陽子が話しかける。 『とても気持ちよかったでしょ?』
もっと読むうらぷら 第6話
第6話 「イカせて・・・・・イカせて・・・・・イカせて・・・・・」 静かな部屋。闇に包まれた部屋に声が響く。 魂希は仰向けになり、焦点の合っていない瞳で茫然とどこかを見ている。僅かに開かれた口からは壊れたテープレコー
もっと読むうらぷら 第4話
第4話 チュンチュン・・・・・ 窓の外から雀の鳴き声が僅かに入り込んでくる。 「ん・・・・・・」 差し込んできた光を浴びて、朱美は目を覚ました。 「あ・・・・・・寝ちゃったんだ・・・・・・」 パソコンデスクに突っ
もっと読むうらぷら 第3話
第3話 ギィィィィィ・・・・・ 戸の軋む音が部屋に響く。 照明が点いていない部屋の中は薄暗く、突然の光に水乃は眼を細める。 そこには緑色の髪の毛をした男とその後ろに控える巫女装束に似た服を着た少女の姿があった。
もっと読む他人史外伝 ガッコウデノイバショ
ガッコウデノイバショ 単純だけど雑多な手続きだとか発注を済ませた僕は背伸びをすると、今度はパソコンに向かってプログラムを組み立て始めた。 ああ、仕事中ですまないけれどこんばんは。僕は才賀。通称サイバー。ミドーやリキに
もっと読む世界を握れ 第四章 中編
第四章 中編 「合理的に考えれば、子作りには不必要な行為もお客様にとっては気分を高める重要な要素である場合も、そう珍しい事では無いでしょう」 研修制度とやらを説明する前に、玉枝はそう前置きした。 「その中でも我が社の商
もっと読む世界を握れ 第四章 前編
第四章 前編 その日は、門倉我尽にとって小さいながらも己の目標へ一歩前進した一日だった。 司令室とは言っても命令を下す相手も頻度も少ない現状のため、メタリックでやたら広いただのオフィスと化している空間で、我尽はいつも
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第九話 俺は悠々とゲームの課題に取り掛かった。・・・正確に言うなら、俺の場合はもう取り掛かり終わっていて、後は仕掛けの結果を待つだけなのだが。 なので、俺のした事と言えばガラス戸から駒達に近づいただけだった。 「あっ
もっと読む他人史 第八話
第八話 待ちに待ったゲーム開始当日の朝、俺は東京のとある駅に来ていた。仲間内でサイバーの家の位置を知らない俺が万が一迷わないようにと、迎えをよこしてくれるそうなのでそれの待ち合わせをしているところだ。 さらに言うと、
もっと読む彼女はペットNAND!(なんど!)
うみゅ~。わかりやすく謎な作品です~。 既にみゅう達を知っている人は凄いのです~。 ―――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――― 俺の名は森繁大我(26)。経理課の平社員。
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