第0話 [プロローグ] 人は魅了によってのみ操られる。 才能、魅力、性質、性格、 社会に現存する確固たる自己を築きあげるのが人生である。 努力、経験、運命、軌跡…… 社会の共存が“人”を愛するのである。 そん
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免罪符 接触編
― 接触編 ― 「はぁ…、疲れたなぁ…。ったく、こんな毎日毎日遅くまで残業させなくてもよぉ、あの課長め…」 俺はぶつくさ呟きながら、家路を急いでいた。 夜もかなりふけて、転々と光る街灯と住宅から漏れる明かり以外は闇に
もっと読む連鎖 神谷千恵
神谷千恵 神谷千恵は一人、キャンパスを歩いていた。真っ黒い髪に真っ黒い目。ここ、アメリカでは珍しい色だが、そもそも多様な人種の混在しているこの国ではそのことを気にする者は少ない。しかし、飛び級で大学に入学した彼女を奇異
もっと読む星蘭高校科学部実験ファイル ファイル003
ファイル003<奈々子> 星蘭高校科学部・・・ この部は、科学分野のエリート集団として国内はおろか国際的にも名が知られている。 部内には校内でもトップクラスの自然科学、社会科学、人文科学などのエキスパート達が顔を連
もっと読むきつねの眷属 第六話
第六話 夜の学校に忍び込むというのは、存外にたやすい。 もっとも、それは、部室棟に限定すれば、の話だが。旧館を再利用した部室棟は、新しく作られた教室棟本館よりも段違いに警備が薄い。運動部の部室がグラウンドに面している
もっと読むきつねの眷属 第五話
第五話 翌日には、もう早桐は学校に登校すらしていなかった。 俺の命令を違えた以上、あいつとしてはなるだけ早急に俺に謝罪なり何なりの形で誠意を見せておきたいはず。だのに、学校にも登校せず、どころかメールの一つも寄越さな
もっと読むきつねの眷属 第四話
第四話 「あら」 その、狐は。 ソラと共に店内に足を踏み入れた俺の姿を見て。意外、とも、予測済み、とも取れるような、なんともいえない笑みを浮かべ、会釈する。 俺は、その、人を小馬鹿にしたような態度に、内心のどこかで
もっと読むきつねの眷属 第三話
第三話 「ねぇ」 「何だ」 「お風呂、どこ?」 「ああ、階段下りて左……、っていうか、案内してやるよ」 結局その後、行為は本番には及ばなかった。 現実的には早桐は病み上がりの身体だし、ただでさえ体力消耗の激しい中、あ
もっと読むきつねの眷属 第二話
第二話 翌日学校に行くと、早桐の様子が少しおかしかった。 ほんのりと頬が薄ら赤い。といっても別に淫猥な意味ではなく、というか、まあ単刀直入に言うと、風邪をひいているようだった。 普段から、授業前の休み時間などを友達
もっと読むきつねの眷属 第一話
第一話 「はあ!? 昨日、あんだけ言ったのに、アンタ、また忘れたの!?」 「……仕方がないだろ、昨日は忙しかったんだ」 「忙しかった、じゃないわよ。アンタねぇ……、自分が、どういう立場にあるかわかってる? 一組の副委員長
もっと読む星蘭高校科学部実験ファイル ファイル002
ファイル002<梓> 星蘭高校科学部・・・ ここは、科学分野のエリート集団として国内はおろか国際的にも名が知られている。 部内には校内でもトップクラスの自然科学、社会科学、人文科学などのエキスパート達が顔を連ねてい
もっと読む星蘭高校科学部実験ファイル ファイル001
ファイル001<美沙> カチャカチャカチャ・・・ 氏名・・・石川 美沙(イシカワ ミサ) 年齢・・・27歳 職業・・・星蘭高校 職員 薬品タイプ・・・ZX00936 効果・・・入力済み紋章の付いた白衣に強く反
もっと読む笑う悪魔
「何度言ったらわかるんですか、黒洲(くろしま)先生? 先生のやっていることは覗き、痴漢行為ですよ」 私はレオタードの上にジャージを羽織り、体育館入り口でうろついていた黒洲先生に言い放つ。 最近いつもいつもこの太った中
もっと読むすべて、未来のために -2-
- 2 - …ちゅんちゅんと鳥の鳴き声が聞こえてくる。 暗闇の中から僕の意識が段々と浮かび上がってきて、僕は目を覚ました。 目に映るのは、見慣れた僕の部屋の天井。背中にはベッドの感触。 「なんだ…、夢だったのか…」
もっと読むすべて、未来のために -1-
- 1 - 人生山あり谷あり。生きていれば、いくつものピンチもあると思う。 しかし、いくらなんでもこんなピンチはないだろう。 夜の公園。この時間、元々人通りはあまりない。助けを求めようと叫んでも、おそらく誰も来ない
もっと読む迷探偵 アイテム
アイテム 俺の名は江藤 新二(エトウシンジ)、子供の頃の夢だった探偵に最近やっとなる事が出来たんだ。 知り合いの援助もあって今日もひっそりと小さな事務所を開いている。 経営の方は正直言って厳しい……けれど毎日充実し
もっと読む本 第2話
第2話 (遅いな……) 本の力は間違いないはずとしても返事を聞かなかったのはまずかったのだろうか? そんなような事を考えながら校舎裏で翔は奈緒のことを待っていた。 最初は奈緒が来た後の事を色々考えてワクワクしていた
もっと読む本 第1話
第1話 「ふぅ……」 ある学校の放課後、図書室でポンッと本を閉じ一人の少女が息をつく。 小柄でメガネにおさげ髪、制服はブレザーでいかにも図書委員といった見た目の彼女が読み終えた本を元の場所に返そうとした時、一人の男の
もっと読むいいなり古文書 ~第2話~
~第2話~ みなさん、こんにちは! 健二です。 さぁ、今まで何度となくオナネタにさせてもらっていた美帆の、全てを曝け出してもらう時間がやってまいりました~♪ 「美帆、じゃあお風呂の準備してくれる?」 『うん…じゃあ、
もっと読むいいなり古文書 ~第3話~
《第3話》 毎度どうもっ♪ 健二です! そういえば…言い忘れていましたが、僕は23歳のフリーターです。 今ごろになって大変失礼ですが、皆さん、あらためてよろしくお願いします! さぁ、ただ今の状況、皆さんにご説
もっと読むいいなり古文書 ~第1話~
~第1話~ みなさん、こんにちは! 健二です。 さてさて、不思議な古文書を手に入れた経緯については、この前お話した通りです。 ここからは、その古文書を使いまくったムフフ生活について、お話していきましょうか。 こ
もっと読むもったいない魔王 第五幕
第五幕 イセルヴァとアリタの襲撃後、カンディスとザジの姿は中央から離れているが交易と商業が盛んな町、リヴェトにあった。 「ここの領主、クラヴィ・ザナド子爵が我輩の出した条件に合う貴族なのだな?」 「ええ、地理的にはもち
もっと読むもったいない魔王 第四幕
第四幕 彼女は歩みを進めていた。まっすぐに進んでいた。その先にいる兄弟を引き裂くために、踏みにじり蹂躙するために。 この人間界に来てから、すぐにあの軟弱者の配下の小悪魔を捕まえられたのは運が良かった。 手始めにあの
もっと読むいいなり古文書 プロローグ
~序 章~ みなさん、こんにちはー。僕は健二といいます! この前、近所の中国風骨董品のお店をぶらついてたら、奇妙な漢字が書いてある紙切れを見つけたんですよ。 それ以来、僕の人生が全て変わってしまいました~。 どう
もっと読むセールスマン
とある昼過ぎのマンションの前に、鞄を持ったスーツの男が立っていた。 男はエレベーターを登り、マンションの一室の前に行く。 マンションに入って以来、一人として住人を見ていない。この時間、住人は家にいるか、すでに出かけ
もっと読むきれいな石 第2話-4
第2話 Part. 4 6時半に恵美ちゃんと駅前の喫茶店Sで待ち合わせをしているので俺は、仕事をさっさと片付けると恵美の待つ喫茶店へと向かった。待ち合わせに指定した喫茶店は、会社からは駅の反対側に位置しており、会社の人
もっと読むきれいな石 第2話-3
第2話 Part. 3 翌朝、俺が目覚めると洋子はもういなかった。恵子が俺を起こしに来た。 「ご主人様、起きてください。そろそろ起きないと遅刻しますよ」そう言って恵子が起こしてくれた。 ぎりぎりまで寝かせておいてくれ
もっと読むきれいな石 第2話-2
第2話 Part. 2 創作料理のお店Mは、俺の家と会社のちょうど中間にあるおしゃれな居酒屋だった。俺がこんなしゃれた店など知っているはずもなく香織に連れて行ってもらった店だった。居酒屋と言っても大半がカップルか女性客
もっと読むきれいな石 第2話-1
第2話 Part. 1 この石を手に入れてから1週間が経っていた。あの運命の日つまり、易者風のおじいさんに呼び止められた日から丁度1週間になる。 その間、俺は香織でいろいろ実験を行い、この石の運用方法と言うか、利用方
もっと読むもったいない魔王 第三幕
第三幕 「うおぉぉぉおぉっ!」 淫魔カンディスの上げた悲鳴は、すぐに巨大な滝から水が落ちる轟音によって掻き消された。 その悲鳴が耳に届いたのは、肩に座っているザジと・・・カンディスを追いかけている大蛇くらいだっただろ
もっと読むDollhouse of ARISEA 第二話
第二話 「……部屋に入った時は、気付かなかったけど」 夜伽が部屋を出て、しばらく。 僕自身も、少しばかり動揺していたらしい心を落ち着け、改めて部屋の中を見渡すと。 「ベッドが、……一つしかないじゃないか」 それも、
もっと読むDollhouse of ARISEA 第一話
第一話 回想が先立ち、まだ自己紹介すらしていなかった気がする。 どうだろう、実際のところあなた達はあまり興味がないかもしれないが、一応僕の身の上に関して話をしておこうか。 僕の名前は駆楽 秋色(かるら あきひろ)。
もっと読むDollhouse of ARISEA プロローグ
プロローグ 僕は彼女から、本当に色々なことを教わった。 彼女は、社会的には褒められた人間ではなかったかもしれないが、僕にとって彼女はまさしく『先生』だった。 「人は、一人では決して強くなれない」 僕にとって初めての
もっと読むもったいない魔王 第二幕 その3
第二幕 その3 カンディスは双子の令嬢にマレーネと同じ事を言い含んだ後、再びホテルに向かっていた。 「次は・・・夫が仕事人間で家庭を顧みない、良家の人妻と二人の姉妹か。・・・次はこの『紅玉の首輪』とラメラとキャナルの出
もっと読む鍵
「美晴おばさん、これは玄関行き?それともこのまま放置?」 ずっしりと重いダンボールを両手で抱え、僕は叔母さんに尋ねた。 叔母さんは僕の後ろで、何かわけのわからない骨董品やら、どうやって使うのかわからない調度品やらを、
もっと読むもったいない魔王 第二幕 その2
第二幕 その2 カンディスは貧乏性で、もったいないが口癖と言う変わり者の悪魔だ。しかし、そんな彼でも浪費しても少しか惜しくないと思うもの物があった。 それは人間界での金銭だ。 悪魔が人間を誘惑する常等手段として、金
もっと読む小噺・星空奇譚 その2
その2 江戸の古くから日本橋を基点に整備された主要街道の中で、北東へ伸びる街道筋の最初の宿場として栄えた東京の下町、千住。 「あ、慎ちゃん。おはよう」 「おう。そっちは夜勤あがりかい? お疲れさん」 「ああ、昨晩は忙し
もっと読むもったいない魔王 第二幕 その1
第二幕 その1 カンディスが修道院と七人のシスターを手中に納め、禁欲生活に豪勢な決別をしてからすでに半日がたった。その間カンディスは、クレア達の肉体を間断無く味わい続けていた。本当なら、このまま後七日七晩続けることが出
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その1 自他共に認めるヘッポコ警官の安久津慎介は深夜の寒空の下、自転車に乗って歓楽街の路地裏を警邏中に『すんごい錬金術師』だと自称する泥酔した怪しい老人を成り行きから介抱する。 その老人は介抱してくれた礼にと安久津慎
もっと読むまいごのおまわりさん 第二話
第二話~雨足の夜想曲(1)~ 「見つけたぞ。裏切り者」 アルフィリア=ウェーバーが裏切り者である男の執務室で、小さな少女と共にいるその男を見つけたのはもう何年も前の事である。 その男は自らを裏切り者と呼ばれても何も反
もっと読む渡来商店 学園戦争編 商品No.12
商品No.12『色欲のニーソックス』 「リリィ様、私はいつでも準備はできています」 西洋の中世時代のメイド服を着た女性がゆっくりと服を脱ぎながら言った。 「あらそう・・・それじゃあ、おいしくいただいてあげるわ」 豪華
もっと読む渡来商店 七色丸薬編 商品No.11
商品No.11『超強力精力増強剤S』 「う~~~~ん?ここは?どこ?」 あやめは何も無い空間を歩いていた。 「えーと、私は何をやっていたっけ?」 あやめは考え込んでいる。 「放課後の学校で優の野郎に出くわして・・・そ
もっと読む渡来商店 七色丸薬編 商品No.10
商品No.10『淫乱幻夢の緑玉』 「う~~~~~~ん」 優は寝ているが目覚めかけていた。 優は寝ていたが体は、わずかな揺れを感じていたので目覚めかけていた。 「・・・ここは?」 優は目を覚ましあたりを見回した。
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商品No.09『破損修復光線発射機』 「そろそろ、時間だチケットの半券を切るか」 優は前回の話のタイトルともなっている森野緑コンサートチケットを手に取った。 「DX席はチケット1枚で5人まで入場できます。チケットの半券
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第一幕 ある競技が、行われる。全ての夢魔の母にして女王である、魔王リリスが主催する競技だ。 そしてプレイヤーは、その女王が魔王となった最初の日に生んだ、百人の子供達。いずれも優れた悪魔達だ。 賞品は、魔王の称号と自
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はじまりは生意気妹・アカネ ひょんなことから主人公・シロウの手元に渡った特別な力を持つマジックペン。 マジックペンは書いた文字が、モノによっていろいろな形で効力を発揮するペンだった。 缶詰に開かないと書けばなかなか
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【プロローグII ~オモイツタエテ~】 その指輪は、欲望を実現させる道具であった。 かつて、盗賊はその力を使い、金銀財宝を手に入れた。 かつて、王侯はその加護を得、平和と名声を授かった。 かつて、軍閥はその威を振
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【プロローグI ~マイゴノマイゴノ・・・~】 ―――どうしたん…―― 「………」 ―――えっ!?まっ、まよった?でっ、でもここは……―― 「………」 ―――あぁっ!?わっ、わかったからなかないで…―― 「………」 ―――
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商品No.08『森野緑コンサートチケット』 「熱い・・・熱い・・・・体が熱いよ・・・・・・やりたい・・・・やりたい・・・・・・誰でもいいからやりたいよーーーーーーーーー! !」 美紀は優の腕を掴んだまま、優を掴んでいる
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